三井住友銀行のインターネットバンキングは努力賞?
三井住友銀行
http://www.smbc.co.jp/
みずほ銀行(みずほダイレクト)に比べるとあらゆる点で使いやすい。合併障害も克服した印象がある。それは住友側のリーダーシップと謙虚さ。ITサービスは三井の方が上出来だったがその取り込みを素直に進めた節がある。ITサービス強化の取り組みは、当然のことだが今も続いている。
それでも課題は多いだろう。
感覚のずれを象徴するものは割と最近始めた「eレポートサービス」だ。
取引レポートの提供の仕方が、ネット上のPDFか、郵送するハードコピーか、二者択一なのだ。両者のサービスの切り替え(行き来)はできるが、排他的な関係になっているか、PDFで貰ったらペーパーは無し、ペーパーで貰ったらPDFは無し。
このやり方では必ず、トライアルしようにも試行錯誤の間に必ずデータロスが発生するから、一歩踏み進めることが出来ない。eレポートサービスの信頼性、品質が確認できるまでは併用が普通。逆に十分納得できるものと確認できれば無駄なペーパーは自主的に辞退するものだ。
ペーパー郵送辞退者はコスト軽減に寄与する訳だから相応のポイントを付与するのも当然のことだろう。
PDF保管期間の5年は中途半端だ。使い方によっては不足を感じるはず。ストレージの容量が安くなる一方の状況を見れば殆どテキスト情報のレポートが5年間では短い印象を持つ。クラウドバンキングの時代に即している印象は無い。ミニマム10年。20年と言ってくれたら信頼度は格段に上がる。10年までは即時オンライン対応、10年を超えるものはPDF再制作ロジックでも構わないが翌日対応でも構わない。
もっともPDFが永久不滅のフォーマットではないからPDFまたは相当するくらいの補足は必要だろう。勿論、PDF以外の形式を選んでも問題ない。
eレポートサービスで未遂住友がやるべきことは、
- eレポートサービスを標準サービスの一つにすること。申し込み不要。
- 過去分の取引レポートのPDF出力サービス。何年さかのぼれるかはデータの状況次第だが、電子ファイルのメリットを顧客に早く理解してもらうには必要な取り組みだ。
- ペーパー郵送の解除メニューと若干の特典(ポイント還元)の実施。
- マイクロソフトマネーは製品を終了しているのでCSV形式などでも提供する。過去分も含め、PDFと同時に提供がよい。
※